掌蹠膿疱症の症状
掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)は、膿がたまっている膿疱(のうほう)と
呼ばれる皮疹が、手のひらや足の裏に生ずる疾患で、周期的に良くなったり、
悪くなったりを繰り返します。
患部の状態は、多くの場合は赤くただれ、
無色から黄色の水疱が次第に膿疱に変化し
膿疱がつぶれると角層が剥がれ落ち熱感を帯びます。
また胸骨、鎖骨、肋骨や脊椎の関節に炎症を発生することもあります。
水虫に症状が似ていますが膿疱の膿から真菌は検出されません。
したがって、水虫と違い、他の人にはうつりません。
掌蹠膿疱症の原因は、自己免疫疾患(自分の体を守るはずの白血球が自分を攻撃する免疫の異常)であるいわれ、治りにくいものです
掌蹠膿疱症は、自己免疫疾患と呼ばれる慢性疾患の一つです。
一般に病気が慢性化する場合には、自分で自分の体を治す自己治癒力の低下、免疫力の低下、あるいは免疫の作用が自己を攻撃する免疫錯乱などが起こっていると考えられ、慢性化して治りにくい病状に共通するのは、五臓のうちの“腎(じん)”の衰弱に原因があるとしています。
数千年に及ぶ治療経験から「病気にかかりやすく、治りにくいときは
五臓の腎が衰えた“腎虚”の状態である」という知恵が伝わっています。
もっとも、この“腎”には、広い範囲の生理機能が含まれており、
その範囲は今日の泌尿生殖器系、脳下垂体-副腎を中心とする
ホルモン系、免疫系など、生命の基底を支える生理機能に相当し、
さらに骨・骨髄を養うとしています。
また皮膚は、呼吸をしているため、五臓の“肺”の一部ととらえられています。
鼻・のど・気管・気管支・肺胞、そして皮膚・毛孔が、中医学で“肺”を構成する器官です。免疫錯乱の一つであるアレルギー性の疾患は、よくこの“肺”グループに症状が出てきます。
掌蹠膿疱症は、手のひらや足の裏のように角質化した皮膚や、軟骨、
骨などを犯す傾向があり、慢性的で治りにくい病状を示すこと、
“腎と肺”を強化することで根本治療が可能です。
また対症療法として患部の炎症を鎮め、痒み・膿汁を取り除き、肌のかさつきを潤す漢方薬を用います。
ビタミンH(ビオチン)の不足も、掌蹠膿疱症の原因の一つとしてあげられていますが、ビオチンは内臓では肝臓・腎臓、食品ではトマト・ニンジン・卵黄に多く含まれ、また、腸管内で合成されています。ビオチンの欠乏症では、皮膚炎・舌乳頭の萎縮などが起こります。掌蹠膿疱症は、ビオチンの服用で改善がみられることもありますが、
外部からの投与だけでは対症療法であり、よい効果が持続する人は多くはありません。
ステロイド療法が成功しないのも、やはり根本を治していないからです。
皮膚を含む“肺”と、消化器系に相当する“脾”の相互関係は重要です。胃腸の弱い方の場合には、消化器系の強化も必要です。
「脾(消化器系)は、肺の母である」といい、慢性の皮膚病や呼吸器疾患の治療に顕著に現れています。
その例は乳児期のアトピー性皮膚炎や虚弱でカゼをひきやすい子供の体質改善です。消化器系の働きがよくなれば、
ビオチンの体内での生産も正常になります。
また日常生活での養生は非常に重要です。
食事は脂肪分の少ない和食を中心とするようにします。
甘い物やアルコールは症状を悪化させるため、できるだけ控える。
タバコは止める。睡眠は、夜更かしをせず、
できる限り23時までには就寝、時間を7~8時間を目安とします。
ストレスを発散し、いらつかないことも大切です。
基本的な体質は、肺と腎の陰分(体液)不足であるので、肺と腎を強化し、陰分をます必要があります。
当店では
腎と肺と脾 の 虚損を内伏とする痰湿をとるため
通竅 という 漢方食品をもちいます
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